行動分析学TIPS:想いは力、言葉は魔法❤︎

行動分析学を学んでいる、学ぼうとしている方へ何かを発信しようとする試みの一つです(`・∀・´)b

【5分でわかる】嫌なものが嫌子ではない 好子と嫌子間違いやすいポイント

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「学校の先生からの怒りの言葉」
嫌子とは限らない。
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こんにちは!
 
行動分析コンサルタントの齊藤愛里です!
 
「一般社団法人 行動アシストラボ」というところで理事/研究員として、
行動分析学の講座を開催、コーチングやコンサルティングをしてします。
 
 
 
 
さて、みなさんはもう「好子」と「嫌子」はご存知ですか?
 
そう!
 
コウシくんとケンシくんですね!
 
(ケンシくんっていうと、(世代じゃないけど)北斗の拳を思い出すのはなぜだろう)
 
 
 
行動分析学の一番初めに出てくる基本概念ですね〜!
 
今回は、初学の際にはまりやすい、好子と嫌子
 
 
 
実はそうじゃなかった!
 
 
 
をお届けします(*´∀`*)
 
 
 
 
 
まずは具体例からいきましょう。
 
 
 
登場人物:  旦那ちゃんとお嫁さんと息子ちゃん
 
 
 
例1)これは"好子出現の強化"だよね
 
 
 
(A) おうちで、お嫁さんに対して
 
(B) 「今日のご飯おいしいね!」
 
(C) お嫁さんの笑顔あり
 
 
 
この例では、
 
「お嫁さんの笑顔」が好子となって、
 
旦那ちゃんの『「今日のご飯おいしいね!」という発言をする』という行動が強化されているわけですね。
 
 
 
ちなみに、強化されているかどうかは、旦那ちゃんの「お嫁さんのご飯を褒める」という行動が増えるかどうかでわかります。褒めることが増えれば、その時に初めて、
 
 
 
"旦那ちゃんは、「お嫁さんの笑顔」が好子としてはたらくことによって「ご飯を褒める」という行動が強化されています。"
 
 
 
という言い方ができます。
 
 
 
 
 
例2)え、これも好子出現の強化なの?
 
 
 
(A) お嫁さんが後ろを向いている
 
(B) お嫁さんの脇腹をつつく
 
(C) お嫁さんの怒りの言葉「いい加減にしてよ!」
 
 
 
この例は、よくある悪ふざけですね!笑
 
お嫁さんの怒りの言葉は、一見すると「嫌子」かと思われます。
 
ですが、旦那ちゃんの、「お嫁さんの脇腹をつつく」という行動が今後どうなるかをみなければいけません。その行動が増えるのかどうかによって、
 
 
 
好子出現の強化
 
なのか
 
嫌子出現の弱化
 
なのか
 
 
 
が決まります。
 
もしこの場合で、旦那ちゃんが
 
『あはは!よーしまたやったろ』となってお嫁さんの脇腹をつつく回数が増えたなら、
 
 
 
"お嫁さんの脇腹を突いた時にお嫁さんに言われる「いい加減にしてよ!」という言葉や言い方は、旦那ちゃんにとって好子であり、それによってお嫁さんの脇腹をつつくという行動が強化された"
 
(好子出現の強化)
 
 
 
という言い方ができます。
 
 
 
もしこの場合で、旦那ちゃんが
 
『おっかねー((((;゚Д゚)))))))もう止めたろ』
 
となって次はもう脇腹はつつきません!となったならば、
 
 
 
"お嫁さんの脇腹をつついた時のお嫁さんの「いい加減にしてよ!」という言葉や言い方は、旦那ちゃんにとって嫌子であり、それによってお嫁さんの脇腹をつつくという行動が弱化された"
 
(嫌子出現の弱化)
 
 
 
という言い方ができます。
 
 
 
 
 
例3)うぇ!?そんな状況も好子出現の強化なんですか!?
 
 
 
(A) 小学校の教室で授業中
 
(B) (息子ちゃんが)大声でわめく
 
(C) 先生からの「静かにしなさい!」の言葉
 
     周りからの視線
 
     先生からの視線
 
 
 
問題児息子ちゃん。授業中にわめきます。
 
先生に怒られます。でもやめません。
 
 
 
この、「やめない」つまり「わめく」という行動が何度も起こること、というのはつまり、【強化されている】ということです。
 
 
 
強化されているということは必ず
 
 
 
・好子出現の強化
 
もしくは
 
嫌子消失の強化
 
のどちらかです。
 
 
 
今回は結果(C)で、消えているものはありません。逆に出現しているものばかりです。
 
ということは、ここで出現しているものが好子の可能性があるということです。
 
つまり、ここで出てきた
・先生からの「静かにしなさい!」の言葉
・ 周りからの視線
・先生からの視線
は、好子である可能性があると言えます。
その視線や言葉がどんなに冷たいものであっても、です。
 
 
 

 

(※これは一例であって、必ずしもそうとは限りませんが、こういうことも言えるということです。)
 
 
 
いかがでしたか?
「好子」という名前だけを聞くと、なんだか良いもののような印象を受けますが、必ずしもそうとは限らない、というのが今回のまとめです。
「先生からの怒りの言葉」
という結果だけを見て、
「これは嫌子だ!」
と判断することはできない、ということでした。
 
ではまた!
 

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2020/8/13発行メルマガ、あとがき

どうも!愛里です。

 

前回のメルマガが7月末だったので、驚いたことになんともう2週間経ってしまいました!

 

反省・・・

 

っていうほど反省もしていないのですが。

 

実は、アイデアってとっても大切な水物だとも思っていて、

 

浮かんだ時こそが必要とされている時、だと思っているんです。

 

7月末までは実は32日間くらいかな?

毎日連続でメルマガ発行していたんですが、

 

実はそれは、アイデアが続いていたこと、が根底にあります。

降って湧いてくるものが尽きなかったんですね。

 

後半は結構キツかったことは事実なんですが、

それでも、ふと沸くものが止まらなかったことも事実です。

 

 

さて、今回お送りしたメルマガ(読み終わった前提で書いています、ご了承ください笑)ですが、実は私の中ではあるつながりを持って書いていました。

 

メルマガ内では「刺激感度」という言葉を使っているのですが、

この感度が上がると、「幸せ感度」も比例して上がっていくと考えているんです。

 

刺激感度が上がると、小さな変化を捉えられる感覚を得られるので、

それってすなわち、小さな変化に喜びを見出せる体を得ていることと同義だなと思うんです。

 

例えばね、ちょっとノートにメモをするとしますよね。

メモをすると文字が残りますよね。

その文字を見て、「あ、昨日よりもなんだか愛らしい」と思ったとするじゃないですか。

 

これってもう「幸せ」を感じちゃっていますよね。

昨日の文字と比べて「違い」を発見できているので感度良好です。

しかも、その違いに対して「愛らしい」なんて言っちゃっているわけです。

愛らしさの発見なんて幸せこの上ないです。

 

そして、一応ABAに昇華させると、「文字から得られる印象の違い」が好子となって、

「また書こう(ふとしたときにメモして、その文字を観察しよう、違いを発見しよう)」

という行動が増えていくわけですね。

もはやこれは幸せのサイクル・・・!!

 

ちなみに、この時に気づいた文字の印象の違いが否定的なものだったとしましょう。

 

「なんだか今日の文字は・・・汚いなぁ」

 

すると、それはそれで新たな発見なわけです。

あれ、今日の私は昨日より荒れているのかな?疲れているのかな?

文字のどこからそんな印象を受けるんだろう?昨日と何が違うんだろう?

 

こんな風に探り出したこと自体がまた幸せですね。

いずれ新た発見と出会えるからです。

 

うーん。

少しでも伝わるといいなぁ。

 

とニヤニヤしたところで今日は筆を起きます。

あでぃおーす。

 

あいり

なぜ私は怒るのにあの人は怒らないのか?

『なんで同じ事象に対して、私とあの人は違う反応をするんだろう?』
『なぜ私は怒ってしまうのにあの人は笑顔でいられるんだろう?』

 

 

今日はこんなことをテーマにかなり真面目にかつ重要なことを書きます。
長めな内容ですがとても重要なことです。

 

行動アシストラボ理事兼研究員の齊藤がお送りします。

 


結論から言うと、答えは

 

【強化履歴が違うから】

 

この一言に尽きると思います。
では『強化履歴』とは一体なんなのか?

 


1.強化履歴によって「その行動」の機能が決まります。


2.強化履歴によって「その刺激」が何を誘発するかが決まります。


3.強化履歴によってその人の「行動レパートリー」ができあがります。

 

 


ちょっと小難しいので1つ1つ噛み砕いてみましょう。

 

 

**********
突然ですが、あなたは小学生です!

ある日学校から帰宅するとお母さんが言います。

 

「おやつあるから手を洗っておいでー」

 

そこであなたは言います。

 

「えーめんどくさーい」

 

するとお母さんは

 

「面倒くさいじゃないの!手を洗わないと×××××・・・!」

 

めっちゃ怒られました。

 

 

************
またある日、学校から帰宅するとお母さんが言います。

 

「おやつあるから手を洗っておいでー」

「わかったよー」

 

と言いつつ面倒くさがりなあなたは手を洗わずに自分の部屋へランドセルを置きに行き、何食わぬ顔でおやつを食べにダイニングへ向かいます。

 

ダイニングへ行くとお母さんが

 

「はい、おやつ」

 

と大好きなクッキーを出してくれました。
***********


ここから言えそうなことは、

 

 


・お母さんからの指示に、素直に思ったこと(反発するような内容)を言うと怒られる


・お母さんからの指示に実際に従うかどうかはさておき、とりあえず「わかったよー」と返事をしておけば怒られない

 

 

つまり、


「母からの指示に素直に思ったことを言う」


という行動は


「母の怒りを買う」


という機能が付され

 

「母からの指示にとりあえず『わかった』と答える」


という行動は


「母からの怒りを買うことなく目的(おやつ)に達する」


という機能が付されるわけです。

 

 


これは例えば、職場で上司に怒られた時に泣くとその後上司から怒られずに済むだとか、タバコを吸う代わりにガムを噛むことで禁煙を進められるとか、授業中に教室で暴れるとみんなからの注目が集められる、などもすべて同じです。

 

 

すべての行動には機能があるのです。
そして、その行動の機能は強化履歴によって決まるのです。

 

 

これが


『1.強化履歴によって「その行動」の機能が決まります。』


です。

 


このようにして私たちは日々事細かに、その瞬間瞬間の目的と環境と機能によって選ばれた行動を行っています。

 


少し話を戻して、ではなぜ


「同じ事象に対して自分とは違う反応をする人がいる」


ということになるかというと、

さっきの小学生の例で言うならば、最初にあなたが


「えーめんどくさーい」


と言った時のお母さんの反応が十人十色だからです。

 

 

 

あるお母さんは「ダメでしょ!」などと怒ります。


あるお母さんは「そっかー笑」と笑います。


あるお母さんは「・・・」と睨みます。


あるお母さんは「お腹壊しても知らないよー」と勧告します。

 

 

 

このそれぞれがまさに「強化履歴」そのものです。

 

 

そして、先に挙げた


『2.強化履歴によって「その刺激」が何を誘発するかが決まります。』


とは、

 

お母さんが「ダメでしょ!」と怒るときの

 


・「ダメでしょ」という言葉(の文字列)


・母の怒りの表情


・母の怒り口調(語気の強さ)

 


それぞれが「刺激」です。

 

 

これらの刺激が例えば、


・子供が「自分は悪いことをしたんだ」と自分の心の中でつぶやく行動


・子供が「うっせーんだよクソババア!」と発言する行動


・子供が「次からはわかったと言って聞き流そう」と自分の心の中でつぶやく行動

 


などを誘発します。

 

そしてさらに、ここで選択した行動がそのまま
その子の「行動レパートリー」となるのです。

 

 

 

つまり、


『3.強化履歴によってその人の「行動レパートリー」ができあがります。』


ということです。

 

 

いかがでしたでしょうか。
みなさんの日々にこの知識が生かされるといいなぁと思います。

 

 

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【5分でわかる】弱化の副作用とは

みなさんこんにちは!
こちらをご訪問いただきありがとうございます!

一般社団法人行動アシストラボの愛里です。

今回は、

 

弱化の副作用

 

についてお伝えします。

 

そもそも弱化ってなんだっけ?

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みなさんはもう「弱化」については理解済みでしょうか!
一応ここで簡単に復習しておきますね!

 

弱化とは、
「行動の直後に嫌子が出現(もしくは好子が消失)することによって、それ以降の同じような状況下で同じ行動をしなくなっていく」
ような現象のことをいいます。
例えば、

 

苦味なし → ゴーヤを食べる → 苦味あり

 

という随伴性によって「ゴーヤを食べる」行動が減ったならば、

 

ゴーヤの苦味という嫌子の出現によって、ゴーヤを食べるという行動が弱化された

 

という表現ができます。

 

 

その副作用は案外強い

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弱化は、私たちが生きていく上で必要不可欠な機能ではありますが、実は世の中では「濫用」と言っても過言ではないくらいわりと日常的に弱化は使われています。そして、この「弱化」が問題となるのは多くの場合コミュニケーションに関わる部分です。
例えば、上司と部下の関係で

 

部下がミスをする → 上司が怒る

 

なんていう場面は多く見られますよね。
これは多くの場合部下にとっての弱化になっています。

この時部下に何が起きているかというと、

 

「ミスをする」と「上司から怒られる」がくっついて意味づけされ、この周辺に関わることのすべてに対して"嫌だ"という感情がくっついて学習されてしまうのです。


「ミスをする」は具体性テストをパスしないので、パスするように書き直してみると例えば、

 

「期限を1日過ぎてしまってから報告した」

 

としましょう。上司は

 

「なんで期限を過ぎたんだ。お前はやる気に欠けるんだ。そもそも普段からスケジュールを・・・云々」

 

などと部下に言います。すると部下の中での学習はこうなります。

 

・職場で
・上司を目の前にして
・報告内容を作りあげて

 

→ 報告をする (行動)

 

→ 上司から怒られる (結果)

 

【学習内容】
・上司の顔=嫌なもの
・上司の声=嫌なもの
・上司の机=嫌なもの
・上司へ報告する仕事=嫌なもの
・仕事=嫌なもの
・職場=嫌なもの
・・・


と、嫌なものはどんどんエスカレートして広がっていきます。これには限りがありません。究極、引きこもるなどの問題へと変貌していきます。

このように、弱化の副作用は馬鹿にできません。普段私たちは日常において簡単に弱化を行っていますが、今はそれをよく見直しやり方を改める時期にきています。

 

なるべくなら弱化ではなく、消去と別の代替行動の強化に努めたいものです。

 

※弱化は決して悪者ではありません。
メリットデメリットがありますが、今回は特にデメリットのみを扱っておりますのでその点はご了承ください。弱化にもメリットはたくさんあります!

 

 

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【5分でわかる】続・死人テストと具体性テスト

みなさんこんにちは!
行動分析コンサルタントの愛里です!
一般社団法人行動アシストラボでイベント開催や、コーチンコンサルティングをしています。

 

どうやらなにげに人気のあるらしいテーマである「死人テストと具体性テスト」。
せっかくなのでこれについてもう少し饒舌に語ってみようと思います。
(5分で読み終わるレベルでね!)

 

 

死人テストと具体性テストの意義

***************************************************
そもそもなんでそんなテストが必要やねん?
と思いますよね。(思いませんか?思いますよね)
それはですね、そもそも「このテストをクリアするレベルの行動」でないと相手にできないというか、行動分析学の本領が発揮できないんです。
例えば、「体調が悪いです」と言われて「あ、じゃあこの薬ですね。あと、鉄分不足と睡眠不足に気をつけてください」となるかといえばならないですよね。症状がぼやけすぎていてこのままでは最適な答えにたどり着けません。
これと同じで、行動分析学の本領というのは、"目的地"があってそこに対して"今どこにいるのか"をより詳細に把握することで発揮できるんです。では、どうやって「詳細に把握」を実現するか、といったところで開発された素敵な基準(条件と言ってもいい)の1つが、死人テストと具体性テストなのです。
要は、「この2つのテストをクリアするようなものを行動として相手にする(分析対象にする)と決めれば、どんな行動分析学の初学者でも分析がやりやすかろう!」みたいなことです。
(このへんは齊藤の私見なので悪しからず)

 

 

必要なのは「より小さいメモリで測るスキル」

***************************************************
私たちはあまりにその能力が優れすぎているためにいろいろと鈍感になれるように自動的にセットされています。視界情報も音情報も、無意識のうちにそのほとんどをシャットアウトしているのです。つまり何も意識しなければ、普段の生活ではメートル単位の鈍感さで生きているとも言えます。そんな中、行動分析学の理論を現実的に使っていこうとした場合、私たちに求められるのはミリメートル単位の敏感さです。
例えば、


「勉強する」


はパフォーマンスであり、行動ではありません。具体性テストをパスしませんね。でも私たちは普段の生活では「勉強する」と表現するだけでコミュニケーション上は全く問題がないのです。しかし、ひとたびこれを標的行動として扱えば、問題だらけなのがわかるでしょうか。
ではここでこの「勉強する」をいわゆる"ミリメートル単位"で読み解いてみましょう。するとそれは、


「いつも通っている中学校の教室でA子先生が担当する数学の時間に、(立ち歩かずに)自分の席に座った状態で先生が黒板に書いている内容をそのままノートに書き写す」


ことかもしれないし、あるいは、


「仕事が終わった後に帰宅してから机の上で簿記のテキストを開いて昨日読んだ内容をもう一度黙読で読む」


ことかもしれないわけです。場合によっては、これですらパフォーマンスであり、もっともっと細かさが要求されることもあります。例えば「ノートに書き写す」という行動について


机の上にあるノートに右手で触る

→何枚かめくった状態でノートを開く

→ノートが途中まで使われているページを見つけるためにノートをめくる

→書いている途中のページを見つける

→書いている途中のページを開いて右手をノートから離す・・・


くらいの細かさが求められることもあるでしょう。
どのレベルまで求められるかは場合によりますが、大は小を兼ねるならぬ"小は大を兼ねる"ような敏感さを持っていればどんなものにも対処が可能になるわけです。

 

 

まとめ

***************************************************
結局のところ、普段鈍感に生きている私たちが、自分の持っている物差しの単位をいかに細かくできるかという方向へとわかりやすく導いてくれるのが死人テストと具体性テストの役割だとも言えるわけですね。さぁ、日常から意識して自分のメモリの単位を小さくしていってみてくださいね!

 

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徒然なる戯言 「やりたいのにできない」の本質

出来ないには理由がある。
具体化できていない。
「やりたい」と思っていることを具体化できていないからできない。
できるとき→どのような手順でなにをいつどこでどのようにすればできるかを一部始終すべて知っているからできる。あるいは、どこのタイミングで何にどのくらい乗っかって、あとはただひたすら流れに身を任せるだけで進む、ということを知っていて体現できるかどうか。
やらない、できない、というとき、私たちは「できる」環境に身を置いていない。
出来る環境とは先に挙げた環境。
やるべきこと、やればいいこと、これをやればできる、ということがわかっているのかどうかがまず第一に必要な事。
次に必要なのは、それが分かっていない段階ならそれを「わかる」ようにすること。わかる人に聞く、出来ている人に聞く、どのような手順を踏めばいいかを聞く。
次に、それを自分で実行実現していくためにはどうすればいいかのスモールステップを考えきめる。そのスモールステップが描けないのならそれはまだ情報が足りていないから知っている人に聞く。

一番大事な前提は、「そのやりたいことは、本当にやりたいことですか?」ということ。
心の底から、なんの妨げもなく本当にやりたいのなら、もうすでに何か行動を起こしているはず。それをしていないということは、そこに何かしらの「やりたくない意図」が存在しているか、そもそもそれを「やりたい」と思い込んでいること自体に何かしらの意図が存在するのだ。

「消去+消去バースト+分化強化」がシェイピング!

 

こんにちは!

行動アシストラボ理事/研究員の齊藤愛里です!

 

今回は、なかなかイメージしづらい、

あんどなぜかネガティブに捉えられがちな

「消去」関連のお話です。

 

そもそも消去とは
消去とは、今までは強化されていた行動をしても、何も変化が得られない状態。


これだけ聞いたらなんかヤな感じ。
でも実はとっっっっっても大事な原理。
私たちの成長、進化、発展はこれのおかげでもあるから!


さて、じゃあ消去ってなんだろう?

 

例えば。


「あぁ!今すぐテレビが見たい!」
と、リモコンを手にして電源のボタンを押す。


つかない。

 

これが消去!

 

「今まではリモコンのとあるボタンを押せばテレビの電源が入ったのに今回は入らない!」

 

これまでと比べてみると・・・


【これまでの随伴性】
テレビの前で
→リモコンのボタンを押す
→テレビがつく

 

画面の点灯なし→ボタンを押す→画面の点灯あり

 

これが強化!(好子出現の強化)

 

【今回の随伴性】
テレビの前で
→リモコンのボタンを押す
→テレビがつかない

 

画面の点灯なし→ボタンを押す→画面の点灯なし

 

これが消去!

 

 

で、私たちが何か壁にぶつかるとき、実はこの消去も起きているのです。

 


今までは


「おはよー」


と言えばみんなが


「おはよー!!(*^^*)」


って返してくれていた学生時代。

 

 

それが、社会人になった途端


「おはよー」


と言っても


「( ゚д゚)?」


って顔される。

 

 

今まで得られていた反応が得られない。
そこでどうする?
そう、ここが一番大事。


この先に進んでさらに成長していくには「消去バースト」を起こせばいい!!!

 

「おはようございます!(`・∀・´)」
ならどうだ!
「おはようございまーす(*´∀`*)」
ならどうだ!


そんな消去バーストという名の試行錯誤をしていると、いつか


「おぅ、おはよっ」


という返事がもらえたりするわけです。

 


環境が変わり
強化されていた行動が消去され
そこで消去バーストを起こし
その中の行動のどれかがいつか強化され
行動レパートリーが増える

 

 

世の中の営業マンが何度もなんども足を運んでようやく決める案件も。
何度もなんども実験を繰り返したエジソンも。

みんな消去と消去バーストによって行動レパートリーを増やし、さらなる未来に向かっているのです。

 

じゃあ分化強化のお話

さて、ここまでは「消去+消去バースト」についてお話ししました。これらによって私たちは、不要な(あるいは不適切な)行動を行わないようになっていき、より必要な(適切な)行動を行えるようになっていきます。

 

実はこのとき、消去バーストによって出てきた多くの『新しい行動』の中の、「より適切な行動」が強化されていきます。

 

わかりやすく具体例でいきましょう。
前回のテレビの電源が入らない例です。

 

テレビの前で
→リモコンのボタンを押す
→テレビの電源が入らない

 

ここで「リモコンのボタンを押す」という行動が消去されたので、どうしてもテレビが見たい私は「消去バースト」を起こし、様々な行動を起こします。


・リモコンのボタンを強く押す
・リモコンをテレビに近づけてボタンを押す
・リモコンをたたいてからボタンを押す
・リモコンを振ってからボタンを押す
・リモコンの電池を入れ直してからボタンを押す
・テレビの電源ボタンを押す
etc...

 

これらの行動を上から順にやっていったとしましょう。

 

もし、ここで1つ目の「リモコンのボタンを強く押す」行動をしたときにテレビの電源が入れば、私は

 

リモコンのボタンを押しても電源が入らない
→リモコンのボタンを強く押す
→テレビの電源が入る

 

という行動レパートリーを獲得します。

 

もし、1つ目と2つ目の行動をしても電源が入らなくて、3つ目の「リモコンをたたいてからボタンを押す」行動をしたあとにテレビの電源が入れば、私は

 

リモコンのボタンを押しても電源が入らない
→リモコンをたたいてからボタンを押す
→テレビの電源が入る

 

という行動レパートリーを獲得することになります。

 


つまり、「リモコンのボタンを押しても電源が入らない」という文脈において、

 

・「ボタンを強く押す」行動は強化されなかった
・「リモコンをテレビに近づける」行動も強化されなかった
・「リモコンをたたいてからボタンを押す」行動だけが強化された

 

となります。
これが『分化強化』です。

 

 

ざっくりした全体イメージは、例えばパソコンを習いたてで、目的とするページにたどり着くまでに最初は100回のクリックが必要だった(不必要な場所のクリックがめちゃくちゃ多かった)のが、だんだん本当に必要なところだけのクリック10回だけで目的ページにたどり着けるようになっていくような。


これは、余計な90回の余計なクリックは消去され、適切な10回のみが『分化強化』されたと言えます。

 

(※この、「だんだん不要な行動が減っていき適切な行動だけが残っていく過程」のことを『シェイピング』と言います。)

 

 

このような分化強化をものすごい回数重ねることで私たちはさまざまな行動、スキル、パフォーマンスを獲得してきているのです。

 

 

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『行動分析学ってなんだろう?』

みなさんこんにちは!
行動アシストラボの理事/研究員の齊藤愛里です。

 

最近部屋を片付けて、やっと積ん読になっていたかわいい本たちをあるべき場所へと帰してあげることができました。

面白いのは、環境(文脈)がちょっと変わっただけで行動がいとも容易く変わるんですよね。

部屋の中の動線が変わっただけで、今まではお茶なんて沸かさなかったのに、お湯沸かして飲むようになったり・・・

やはり、行動分析は面白いですね!!

 

さて今回は、『行動分析学ってなんだろう?』をテーマにお伝えします(*´∀`*)

 

以下、Q&A形式で書いていきまーす!


Q.行動分析学で何ができるんだろう?
人、動物の、行動に関するお悩み解決ができます。


私たちの行動は、私たちの「意志」や「やる気」「モチベーション」によってできたりできなかったりするのではなく、『環境(文脈)』に依存するのです。つまり、行動分析学によって、
「現状どのような環境の中でその行動が行われていて、どのような行動へと変えていきたいから、どのような環境を作れば良いか?」
がわかれば目標達成できるわけです。
そうなのです、すべては「環境を整えること」これに尽きるのです。

 

 

Q.どんな人に向いているんだろう?

変えたいことがある人、もしくは「人生をもっともっと面白く楽しく生きたい!」と思っている人全員!!笑


変えたい行動がある、目標とするパフォーマンス(結果)がある、改善したいことがある、でもそれが従来の方法ではなかなかうまくいかない。そんな方にもオススメです。

 

 

Q.実際、どんな場面で使われているんだろう?
非常に広範囲で使われています。
国内ではまだ障がい者支援施設や発達障害をお持ちのご家庭などが多い印象ですが、海外では企業内や学校などでも広く使われています。

 

と言いますか、手法自体はみなさん、日常的に使っています!実はそれを言語化して体系化しただけなのです。

 

ちなみに、私の仲間は主にどんな場面で使っているかというと、

・家計管理相談

コーチン

・日々の時間の使い方

・会社の従業員の評価制度

・企業研修

・家庭内での子育て

障がい者支援施設

・心理カウンセリング

などなど。

とても多様ですよね!!

 

かくいう私は、元塾講師の経験から、

・塾講師や学校の先生対象のカウンセリング、コンサルティング

・親御さんへの、ご家庭での子育て教育コンサルティング

などを行っていく予定です。

 

Q.使えるようになるには何をしたらいいんだろう?
①知る
②わかる
③できる
④使ってみる(トライ&エラー)

この流れが必要です。

 

まずは、①知る。

杉山直子著「行動分析学入門」

https://www.amazon.co.jp/dp/4087203077

◉奥田健次著「メリットの法則」

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4087206645/ref=pd_aw_fbt_14_img_2?ie=UTF8&psc=1&refRID=6RY5Q7ZXP9KD576SAZWC

この辺りが入門編としてオススメです。


また、行動アシストラボで開催している入門講座と基礎講座の知識内容がこれにあたります。

行動アシストラボのメンバーが担当を変えつつ開催しております(*´∀`*)

私も講師の1人です!ぜひ会いに来てください✨


次に、②わかる。
こちらも同じく入門講座と基礎講座の知識内容について、「理解できる」程度である、ということですね。ここは、皆さんの日常と行動分析学がだんだん「一致してくる」段階だと思います。「あ、そういうことなのね!」みたいな。


さらに、③できる。
これは、基礎講座でいうところの練習問題や実践演習、あるいは今後開催予定の実践講座の内容にあたります。だんだん練習を重ねることで、「わかった」状態から「できる」状態になっていきます。


そして最後に、④使ってみる(使える)。
こちらは、今後開催予定の実践講座、あるいはその先の内容になっていきますが、日々の日常で実際に行動を変えるための分析と介入ができるようになっていく状態ですね。

 

これらの段階を踏んで、徐々に使えるようになっていきます。
極論、この流れは何を学ぶにも同じですね。
ただ、実際にどこでどのように学んでいくかは、行動分析学の場合大学に入り直すか自力で学ぶかしか選択肢がありませんでしたので、ぜひこちらの講座を活用していただければと思います。

最後は告知になっちゃった☆
てへ(*´∀`*)

 

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