行動分析学TIPS:想いは力、言葉は魔法❤︎

行動分析学を学んでいる、学ぼうとしている方へ何かを発信しようとする試みの一つです(`・∀・´)b

徒然なる戯言 「やりたいのにできない」の本質

出来ないには理由がある。
具体化できていない。
「やりたい」と思っていることを具体化できていないからできない。
できるとき→どのような手順でなにをいつどこでどのようにすればできるかを一部始終すべて知っているからできる。あるいは、どこのタイミングで何にどのくらい乗っかって、あとはただひたすら流れに身を任せるだけで進む、ということを知っていて体現できるかどうか。
やらない、できない、というとき、私たちは「できる」環境に身を置いていない。
出来る環境とは先に挙げた環境。
やるべきこと、やればいいこと、これをやればできる、ということがわかっているのかどうかがまず第一に必要な事。
次に必要なのは、それが分かっていない段階ならそれを「わかる」ようにすること。わかる人に聞く、出来ている人に聞く、どのような手順を踏めばいいかを聞く。
次に、それを自分で実行実現していくためにはどうすればいいかのスモールステップを考えきめる。そのスモールステップが描けないのならそれはまだ情報が足りていないから知っている人に聞く。

一番大事な前提は、「そのやりたいことは、本当にやりたいことですか?」ということ。
心の底から、なんの妨げもなく本当にやりたいのなら、もうすでに何か行動を起こしているはず。それをしていないということは、そこに何かしらの「やりたくない意図」が存在しているか、そもそもそれを「やりたい」と思い込んでいること自体に何かしらの意図が存在するのだ。

「消去+消去バースト+分化強化」がシェイピング!

 

こんにちは!

行動アシストラボ理事/研究員の齊藤愛里です!

 

今回は、なかなかイメージしづらい、

あんどなぜかネガティブに捉えられがちな

「消去」関連のお話です。

 

そもそも消去とは
消去とは、今までは強化されていた行動をしても、何も変化が得られない状態。


これだけ聞いたらなんかヤな感じ。
でも実はとっっっっっても大事な原理。
私たちの成長、進化、発展はこれのおかげでもあるから!


さて、じゃあ消去ってなんだろう?

 

例えば。


「あぁ!今すぐテレビが見たい!」
と、リモコンを手にして電源のボタンを押す。


つかない。

 

これが消去!

 

「今まではリモコンのとあるボタンを押せばテレビの電源が入ったのに今回は入らない!」

 

これまでと比べてみると・・・


【これまでの随伴性】
テレビの前で
→リモコンのボタンを押す
→テレビがつく

 

画面の点灯なし→ボタンを押す→画面の点灯あり

 

これが強化!(好子出現の強化)

 

【今回の随伴性】
テレビの前で
→リモコンのボタンを押す
→テレビがつかない

 

画面の点灯なし→ボタンを押す→画面の点灯なし

 

これが消去!

 

 

で、私たちが何か壁にぶつかるとき、実はこの消去も起きているのです。

 


今までは


「おはよー」


と言えばみんなが


「おはよー!!(*^^*)」


って返してくれていた学生時代。

 

 

それが、社会人になった途端


「おはよー」


と言っても


「( ゚д゚)?」


って顔される。

 

 

今まで得られていた反応が得られない。
そこでどうする?
そう、ここが一番大事。


この先に進んでさらに成長していくには「消去バースト」を起こせばいい!!!

 

「おはようございます!(`・∀・´)」
ならどうだ!
「おはようございまーす(*´∀`*)」
ならどうだ!


そんな消去バーストという名の試行錯誤をしていると、いつか


「おぅ、おはよっ」


という返事がもらえたりするわけです。

 


環境が変わり
強化されていた行動が消去され
そこで消去バーストを起こし
その中の行動のどれかがいつか強化され
行動レパートリーが増える

 

 

世の中の営業マンが何度もなんども足を運んでようやく決める案件も。
何度もなんども実験を繰り返したエジソンも。

みんな消去と消去バーストによって行動レパートリーを増やし、さらなる未来に向かっているのです。

 

じゃあ分化強化のお話

さて、ここまでは「消去+消去バースト」についてお話ししました。これらによって私たちは、不要な(あるいは不適切な)行動を行わないようになっていき、より必要な(適切な)行動を行えるようになっていきます。

 

実はこのとき、消去バーストによって出てきた多くの『新しい行動』の中の、「より適切な行動」が強化されていきます。

 

わかりやすく具体例でいきましょう。
前回のテレビの電源が入らない例です。

 

テレビの前で
→リモコンのボタンを押す
→テレビの電源が入らない

 

ここで「リモコンのボタンを押す」という行動が消去されたので、どうしてもテレビが見たい私は「消去バースト」を起こし、様々な行動を起こします。


・リモコンのボタンを強く押す
・リモコンをテレビに近づけてボタンを押す
・リモコンをたたいてからボタンを押す
・リモコンを振ってからボタンを押す
・リモコンの電池を入れ直してからボタンを押す
・テレビの電源ボタンを押す
etc...

 

これらの行動を上から順にやっていったとしましょう。

 

もし、ここで1つ目の「リモコンのボタンを強く押す」行動をしたときにテレビの電源が入れば、私は

 

リモコンのボタンを押しても電源が入らない
→リモコンのボタンを強く押す
→テレビの電源が入る

 

という行動レパートリーを獲得します。

 

もし、1つ目と2つ目の行動をしても電源が入らなくて、3つ目の「リモコンをたたいてからボタンを押す」行動をしたあとにテレビの電源が入れば、私は

 

リモコンのボタンを押しても電源が入らない
→リモコンをたたいてからボタンを押す
→テレビの電源が入る

 

という行動レパートリーを獲得することになります。

 


つまり、「リモコンのボタンを押しても電源が入らない」という文脈において、

 

・「ボタンを強く押す」行動は強化されなかった
・「リモコンをテレビに近づける」行動も強化されなかった
・「リモコンをたたいてからボタンを押す」行動だけが強化された

 

となります。
これが『分化強化』です。

 

 

ざっくりした全体イメージは、例えばパソコンを習いたてで、目的とするページにたどり着くまでに最初は100回のクリックが必要だった(不必要な場所のクリックがめちゃくちゃ多かった)のが、だんだん本当に必要なところだけのクリック10回だけで目的ページにたどり着けるようになっていくような。


これは、余計な90回の余計なクリックは消去され、適切な10回のみが『分化強化』されたと言えます。

 

(※この、「だんだん不要な行動が減っていき適切な行動だけが残っていく過程」のことを『シェイピング』と言います。)

 

 

このような分化強化をものすごい回数重ねることで私たちはさまざまな行動、スキル、パフォーマンスを獲得してきているのです。

 

 

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『行動分析学ってなんだろう?』

みなさんこんにちは!
行動アシストラボの理事/研究員の齊藤愛里です。

 

最近部屋を片付けて、やっと積ん読になっていたかわいい本たちをあるべき場所へと帰してあげることができました。

面白いのは、環境(文脈)がちょっと変わっただけで行動がいとも容易く変わるんですよね。

部屋の中の動線が変わっただけで、今まではお茶なんて沸かさなかったのに、お湯沸かして飲むようになったり・・・

やはり、行動分析は面白いですね!!

 

さて今回は、『行動分析学ってなんだろう?』をテーマにお伝えします(*´∀`*)

 

以下、Q&A形式で書いていきまーす!


Q.行動分析学で何ができるんだろう?
人、動物の、行動に関するお悩み解決ができます。


私たちの行動は、私たちの「意志」や「やる気」「モチベーション」によってできたりできなかったりするのではなく、『環境(文脈)』に依存するのです。つまり、行動分析学によって、
「現状どのような環境の中でその行動が行われていて、どのような行動へと変えていきたいから、どのような環境を作れば良いか?」
がわかれば目標達成できるわけです。
そうなのです、すべては「環境を整えること」これに尽きるのです。

 

 

Q.どんな人に向いているんだろう?

変えたいことがある人、もしくは「人生をもっともっと面白く楽しく生きたい!」と思っている人全員!!笑


変えたい行動がある、目標とするパフォーマンス(結果)がある、改善したいことがある、でもそれが従来の方法ではなかなかうまくいかない。そんな方にもオススメです。

 

 

Q.実際、どんな場面で使われているんだろう?
非常に広範囲で使われています。
国内ではまだ障がい者支援施設や発達障害をお持ちのご家庭などが多い印象ですが、海外では企業内や学校などでも広く使われています。

 

と言いますか、手法自体はみなさん、日常的に使っています!実はそれを言語化して体系化しただけなのです。

 

ちなみに、私の仲間は主にどんな場面で使っているかというと、

・家計管理相談

コーチン

・日々の時間の使い方

・会社の従業員の評価制度

・企業研修

・家庭内での子育て

障がい者支援施設

・心理カウンセリング

などなど。

とても多様ですよね!!

 

かくいう私は、元塾講師の経験から、

・塾講師や学校の先生対象のカウンセリング、コンサルティング

・親御さんへの、ご家庭での子育て教育コンサルティング

などを行っていく予定です。

 

Q.使えるようになるには何をしたらいいんだろう?
①知る
②わかる
③できる
④使ってみる(トライ&エラー)

この流れが必要です。

 

まずは、①知る。

杉山直子著「行動分析学入門」

https://www.amazon.co.jp/dp/4087203077

◉奥田健次著「メリットの法則」

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4087206645/ref=pd_aw_fbt_14_img_2?ie=UTF8&psc=1&refRID=6RY5Q7ZXP9KD576SAZWC

この辺りが入門編としてオススメです。


また、行動アシストラボで開催している入門講座と基礎講座の知識内容がこれにあたります。

行動アシストラボのメンバーが担当を変えつつ開催しております(*´∀`*)

私も講師の1人です!ぜひ会いに来てください✨


次に、②わかる。
こちらも同じく入門講座と基礎講座の知識内容について、「理解できる」程度である、ということですね。ここは、皆さんの日常と行動分析学がだんだん「一致してくる」段階だと思います。「あ、そういうことなのね!」みたいな。


さらに、③できる。
これは、基礎講座でいうところの練習問題や実践演習、あるいは今後開催予定の実践講座の内容にあたります。だんだん練習を重ねることで、「わかった」状態から「できる」状態になっていきます。


そして最後に、④使ってみる(使える)。
こちらは、今後開催予定の実践講座、あるいはその先の内容になっていきますが、日々の日常で実際に行動を変えるための分析と介入ができるようになっていく状態ですね。

 

これらの段階を踏んで、徐々に使えるようになっていきます。
極論、この流れは何を学ぶにも同じですね。
ただ、実際にどこでどのように学んでいくかは、行動分析学の場合大学に入り直すか自力で学ぶかしか選択肢がありませんでしたので、ぜひこちらの講座を活用していただければと思います。

最後は告知になっちゃった☆
てへ(*´∀`*)

 

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「あぁ、私は時間を埋めたいんだ」と気づいた時

みなさんこんにちは!

行動アシストラボの愛里です。

 

今回は久々の更新ですが、番外編でお送りします。

 

行動分析をしていると、日々様々なことに気がつきます。

例えば、

 

「今こうしている行動はどんな機能を持っているのか?」

 

そんなことをふと考えたりする習慣がつくわけです。

そして思います。

 

「あ、私は今『現実逃避がしたくて』この行動をしている気がする」

 

じゃあ一体どんな現実から逃げたいのか?

 

私は実は今現在、年内の土日のほぼ全てに予定が入っています。

友達や知人に伝えると驚愕されます笑

さて、なんでだろうか?

 

これは、

 

「1人でいる時間、自分の人生について考える時間、寂しさを感じる時間を減らすため」

 

そんな機能をもっているのだなと気づきました。

だって、かんがえちゃうんですよ。時間があると。自分の人生の今後について。

もっとこうしなきゃ、ああしなきゃ。

 

そしてこうも思います。

「そんなにがんじがらめになるくらいなら全部やめちゃえば?」

そう、そのためにも私はもっと行動分析学を極め、広め、サービスを構築していこうと思うのです。

(さて、これで解決になっているのか?笑)

 

それは、今後のお楽しみと言うことで。

そんなこんなで、最近の所感でした。

 

 

最後に告知をね。

12月もたくさんの講座を開催しますが、すでに満員のため、1月以降の講座をご案内します。

新しい講座も始まったり、新しい勉強会が始まったり、また心機一転いろいろ動いて参りますよ!

入門講座は引き続き毎月開催!

続く基礎講座は、ちょうど本日で第2期(全6回)が終了しまして、1月から第3期(全6回)が始まります。

さらに、1月からは基礎講座に続く「実践講座」も始まる予定です。

その他、読書会や、ラボのメンバーによる各種講座もありますので、詳細は以下ページをご覧ください!

来年もどんどん活動していきますよ!

ぜひよろしくお願いいたします★

 
 
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【5分でわかる】好子とは?

こんにちは!
行動分析コンサルタントの齊藤愛里です。
 
「一般社団法人 行動アシストラボ」というところで理事/研究員として、
 
行動分析学の講座を開催したり、コーチングやコンサルティングをしています。
 
 
この【5分でわかる】シリーズでは、行動分析学の基本的内容や、混同しやすいところ、
 
そもそも私自身がよくわからなくて悶々としていたところなどを中心にお伝えしています

 
 
今回のテーマは「好子」です。 
 
行動分析学に初めて触れるとき、
 
まず出てくる「なんて読むの?」という用語ですね。
 
よしこちゃん   です。
 
嘘です。
 
コウシ
 
と読みます。
 
 
じゃあこれは一体なんなの??
 
というと、それはなんとなく漢字からのイメージ通り
 
「好き(そう)なもの」  という感じ。
 
もう少し言うと、
 
「もらえたら嬉しいもの」
「奪われたら不快になるもの」
 
とも言えます。
 
 
 
例えば、大好きな作家さんの新刊とか、
 
ゲームが好きな人にとってはゲーム機とか、
 
そもそもゲームをしているときの楽しさとか、
 
あるいは、大好きなあの人からもらったハンカチとか、
 
仕事で疲れた後のおいしいご飯とか。
 
 
●好子(コウシ)は人によって異なる

 
ちなみに、好子(コウシ)は人によって異なります。
 
ゴーヤが好きな人も入れば嫌いな人もいるように、
 
好子(コウシ)も千差万別です。
 
行動分析学でよく出てくる好子(コウシ)は、「注目」ですね。
 
人からの注目というのも、実は(人によっては、あるいは状況によっては)好子です。
 
 
 
●好子(コウシ)は状況で異なる

 
2行ほど前のカッコ内に少しだけ書きましたが、
 
実は同じモノでも状況によって好子になったり嫌子(ケンシ:好子の反対の概念。別記事でお話しします)になったりします。
 
10kmランニングした後のお水は、ものすごく強い好子になり得ます。
(だって、今ものすごくお水飲みたいもん!喉カラカラ!)
 
逆に、1リットルのお水を飲み終わったばかりの時のお水は好子にはなりにくいでしょう。
(だって、もうこれ以上お水いらないから!)
 
 
●好子(コウシ)はこんな感じで使われる

 
今日は彼が遊びにきてくれる!
たまには腕を振るって豪華なごちそうを作ろう!
 
(そして彼氏が来てくれて)
 
彼「今日のご飯、とっても美味しいね!(満面の笑顔)」
私「そ、そぉ?やったー!」
 
・・・
 
その後しばらくは、彼が遊びにきてくれる度にごちそうを作る機会が増えました。
 
**********
 
さて、
 
このお話のどの辺りに好子が隠れているかというと、
 
・彼の「今日のご飯、とっても美味しいね!」という言葉
・彼の満面の笑顔
(書かれてはいないけれど、彼の嬉しそうにして食べる姿、嬉しそうな声音などもそうです)
 
これらが好子となって、「彼が来る時にはごちそうを作る」という行動がに影響を与えるわけですね。
 
(※ちなみに、「ごちそうを作る」は具体性テストをパスしないので厳密には行動ではありません。)
 
 
 
さて、では今回はこの辺で。
 
 
 

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【5分でわかる】弱化の原理

どうも!
行動分析コンサルタントの齊藤愛里です。

「一般社団法人 行動アシストラボ」というところで理事/研究員として、

行動分析学の講座を開催したり、コーチングやコンサルティングをしています。


この【5分でわかる】シリーズでは、行動分析学の基本的内容や、混同しやすいところ、

そもそも私自身がよくわからなくて悶々としていたところなどを中心にお伝えしています


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さて、行動分析学の基本に
・強化の原理
・弱化の原理
がありますね。

今回はこの「弱化の原理」についてお届けします。

 

まずは日常の例から見てみましょう。

 

〈登場人物〉
旦那ちゃま(`・∀・´)
奥様(*^_^*)
息子ちゃん(幼稚園児) (。・w・。)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
例①
旦那ちゃまは毎朝電車通勤です。そんな中ある日起きたこと。
(A) 朝、出勤時に、電車に乗った後、肩が触れるくらいの混雑具合の中
(B) 電話で話をする
(C) 周囲からの視線
     「うるさいよ、電話切ってくれない?」との言葉

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

例②
息子ちゃんは、サメのぬいぐるみが大好きです。いつも抱っこして持ち歩いています。でもときおりいたずらをするとお母さんにそのサメのぬいぐるみを取り上げられてしまいます。
(A) おうちで、お母さんがいる、サメのぬいぐるみを抱いている
(B) 壁に赤いクレヨンで絵を描く
(C) サメのぬいぐるみを取り上げられる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


【弱化の原理とは】
では知識編です。
弱化の原理とは、ある状況においてある行動をしたところ、何かしらの結果が出現・消失したことによって、それ以降のその行動の生起頻度が低下すること。

わーお。わかりづらさ満載ですね。
もっと嚙み砕きます。

弱化とは、やってみたら、なんか知らないけど今後はそんなにやりたくないかも、という状況の経験によって実際にやらなくなっていくこと、です。

 

例を見てみると、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
例①
(A) 朝、出勤時に、電車に乗った後、肩が触れるくらいの混雑具合の中
(B) 電話で話をする
(C) 周囲からの視線
     「うるさいよ、電話切ってくれない?」との言葉
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「電話で話をする」という行動の結果、行動する前にはなかった、
         周囲からの視線
       「うるさいよー云々ー」の言葉
が出現しています。

 

行動する
      ↓
結果、何かが出現する
      ↓
その行動が起きにくくなる

 

この流れを【嫌子出現(けんししゅつげん)の弱化】と言います。

 

嫌子については別の記事を読んでね!

 

 

では次の例も見てみましょう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
例②
(A) おうちで、お母さんがいる、サメのぬいぐるみを抱いている
(B) 壁に赤いクレヨンで絵を描く
(C) サメのぬいぐるみを取り上げられる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「壁に絵を描く」という行動の結果、行動する前にはあった
    サメのぬいぐるみ
が消失(なくなって)しています。

行動する
      ↓
結果、何かが消失する
      ↓
その行動が起きにくくなる

この流れを【好子消失(こうししょうしつ)の弱化】と言います。


※好子については別の記事「好子とは?」を読んでね!

 

 

 

以上のように、

 

行動したあとに何かしらの変化が起きたことによってその行動をしなくなっていくことを【弱化】といい、その変化が
    行動の前後で何かがなくなる=好子消失
    行動の前後で何かが出てくる=嫌子出現
ということになります。

 

弱化については以上です。

 

 

 

 

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【5分でわかる】嫌なものが嫌子ではない 好子と嫌子間違いやすいポイント

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「学校の先生からの怒りの言葉」
嫌子とは限らない。
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こんにちは!
 
行動分析コンサルタントの齊藤愛里です!
 
「一般社団法人 行動アシストラボ」というところで理事/研究員として、
行動分析学の講座を開催、コーチングやコンサルティングをしてします。
 
 
 
 
さて、みなさんはもう「好子」と「嫌子」はご存知ですか?
 
そう!
 
コウシくんとケンシくんですね!
 
(ケンシくんっていうと、(世代じゃないけど)北斗の拳を思い出すのはなぜだろう)
 
 
 
行動分析学の一番初めに出てくる基本概念ですね〜!
 
今回は、初学の際にはまりやすい、好子と嫌子
 
 
 
実はそうじゃなかった!
 
 
 
をお届けします(*´∀`*)
 
 
 
 
 
まずは具体例からいきましょう。
 
 
 
登場人物:  旦那ちゃんとお嫁さんと息子ちゃん
 
 
 
例1)これは"好子出現の強化"だよね
 
 
 
(A) おうちで、お嫁さんに対して
 
(B) 「今日のご飯おいしいね!」
 
(C) お嫁さんの笑顔あり
 
 
 
この例では、
 
「お嫁さんの笑顔」が好子となって、
 
旦那ちゃんの『「今日のご飯おいしいね!」という発言をする』という行動が強化されているわけですね。
 
 
 
ちなみに、強化されているかどうかは、旦那ちゃんの「お嫁さんのご飯を褒める」という行動が増えるかどうかでわかります。褒めることが増えれば、その時に初めて、
 
 
 
"旦那ちゃんは、「お嫁さんの笑顔」が好子としてはたらくことによって「ご飯を褒める」という行動が強化されています。"
 
 
 
という言い方ができます。
 
 
 
 
 
例2)え、これも好子出現の強化なの?
 
 
 
(A) お嫁さんが後ろを向いている
 
(B) お嫁さんの脇腹をつつく
 
(C) お嫁さんの怒りの言葉「いい加減にしてよ!」
 
 
 
この例は、よくある悪ふざけですね!笑
 
お嫁さんの怒りの言葉は、一見すると「嫌子」かと思われます。
 
ですが、旦那ちゃんの、「お嫁さんの脇腹をつつく」という行動が今後どうなるかをみなければいけません。その行動が増えるのかどうかによって、
 
 
 
好子出現の強化
 
なのか
 
嫌子出現の弱化
 
なのか
 
 
 
が決まります。
 
もしこの場合で、旦那ちゃんが
 
『あはは!よーしまたやったろ』となってお嫁さんの脇腹をつつく回数が増えたなら、
 
 
 
"お嫁さんの脇腹を突いた時にお嫁さんに言われる「いい加減にしてよ!」という言葉や言い方は、旦那ちゃんにとって好子であり、それによってお嫁さんの脇腹をつつくという行動が強化された"
 
(好子出現の強化)
 
 
 
という言い方ができます。
 
 
 
もしこの場合で、旦那ちゃんが
 
『おっかねー((((;゚Д゚)))))))もう止めたろ』
 
となって次はもう脇腹はつつきません!となったならば、
 
 
 
"お嫁さんの脇腹をつついた時のお嫁さんの「いい加減にしてよ!」という言葉や言い方は、旦那ちゃんにとって嫌子であり、それによってお嫁さんの脇腹をつつくという行動が弱化された"
 
(嫌子出現の弱化)
 
 
 
という言い方ができます。
 
 
 
 
 
例3)うぇ!?そんな状況も好子出現の強化なんですか!?
 
 
 
(A) 小学校の教室で授業中
 
(B) (息子ちゃんが)大声でわめく
 
(C) 先生からの「静かにしなさい!」の言葉
 
     周りからの視線
 
     先生からの視線
 
 
 
問題児息子ちゃん。授業中にわめきます。
 
先生に怒られます。でもやめません。
 
 
 
この、「やめない」つまり「わめく」という行動が何度も起こること、というのはつまり、【強化されている】ということです。
 
 
 
強化されているということは必ず
 
 
 
・好子出現の強化
 
もしくは
 
嫌子消失の強化
 
のどちらかです。
 
 
 
今回は結果(C)で、消えているものはありません。逆に出現しているものばかりです。
 
ということは、ここで出現しているものが好子の可能性があるということです。
 
つまり、ここで出てきた
・先生からの「静かにしなさい!」の言葉
・ 周りからの視線
・先生からの視線
は、好子である可能性があると言えます。
その視線や言葉がどんなに冷たいものであっても、です。
 
 
 

 

(※これは一例であって、必ずしもそうとは限りませんが、こういうことも言えるということです。)
 
 
 
いかがでしたか?
「好子」という名前だけを聞くと、なんだか良いもののような印象を受けますが、必ずしもそうとは限らない、というのが今回のまとめです。
「先生からの怒りの言葉」
という結果だけを見て、
「これは嫌子だ!」
と判断することはできない、ということでした。
 
ではまた!
 

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