【5分でわかる】弱化の副作用とは
みなさんこんにちは!
こちらをご訪問いただきありがとうございます!
一般社団法人行動アシストラボの愛里です。
今回は、
弱化の副作用
についてお伝えします。
そもそも弱化ってなんだっけ?
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みなさんはもう「弱化」については理解済みでしょうか!
一応ここで簡単に復習しておきますね!
弱化とは、
「行動の直後に嫌子が出現(もしくは好子が消失)することによって、それ以降の同じような状況下で同じ行動をしなくなっていく」
ような現象のことをいいます。
例えば、
苦味なし → ゴーヤを食べる → 苦味あり
という随伴性によって「ゴーヤを食べる」行動が減ったならば、
ゴーヤの苦味という嫌子の出現によって、ゴーヤを食べるという行動が弱化された
という表現ができます。
その副作用は案外強い
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弱化は、私たちが生きていく上で必要不可欠な機能ではありますが、実は世の中では「濫用」と言っても過言ではないくらいわりと日常的に弱化は使われています。そして、この「弱化」が問題となるのは多くの場合コミュニケーションに関わる部分です。
例えば、上司と部下の関係で
部下がミスをする → 上司が怒る
なんていう場面は多く見られますよね。
これは多くの場合部下にとっての弱化になっています。
この時部下に何が起きているかというと、
「ミスをする」と「上司から怒られる」がくっついて意味づけされ、この周辺に関わることのすべてに対して"嫌だ"という感情がくっついて学習されてしまうのです。
「ミスをする」は具体性テストをパスしないので、パスするように書き直してみると例えば、
「期限を1日過ぎてしまってから報告した」
としましょう。上司は
「なんで期限を過ぎたんだ。お前はやる気に欠けるんだ。そもそも普段からスケジュールを・・・云々」
などと部下に言います。すると部下の中での学習はこうなります。
・職場で
・上司を目の前にして
・報告内容を作りあげて
→ 報告をする (行動)
→ 上司から怒られる (結果)
【学習内容】
・上司の顔=嫌なもの
・上司の声=嫌なもの
・上司の机=嫌なもの
・上司へ報告する仕事=嫌なもの
・仕事=嫌なもの
・職場=嫌なもの
・・・
と、嫌なものはどんどんエスカレートして広がっていきます。これには限りがありません。究極、引きこもるなどの問題へと変貌していきます。
このように、弱化の副作用は馬鹿にできません。普段私たちは日常において簡単に弱化を行っていますが、今はそれをよく見直しやり方を改める時期にきています。
なるべくなら弱化ではなく、消去と別の代替行動の強化に努めたいものです。
※弱化は決して悪者ではありません。
メリットデメリットがありますが、今回は特にデメリットのみを扱っておりますのでその点はご了承ください。弱化にもメリットはたくさんあります!
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